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猿でもわかる円相場と日経平均株価の関係性

猿でもわかる円相場と日経平均株価の関係性

猿でもわかるというとかなり語弊があると思いますが、このことをわかっていない方が非常に多いと思います。
俗にタマゴが先かニワトリが先か?という言葉があるように、円安が先か、株高が先か、という議論の結論をここではお話をさせていただければと思います。

まずは結論から

先ず、最初に結論からいえば、円安が発生してから株高になるのです。もちろん、逆の場合も円高が発生をしてから株安になるのです。
この相関性をきちんと論理的に説明ができる人は少ないので少し解説をしていきましょう。

GDP

株式投資をしている人にとってはGDP、国内総生産というのは聞いたことくらいはあると思います。

昔はこれを国民総生産、GNPといいましたが、近年の海外への企業が進出することによって、たとえば中国に生産を移している会社にとっては日本に本社があるとはいえ、日本の資本によって製品を製造しているのでこれを国民総生産にカウントしてもいいという発想になりますが、一方の中国政府は中国国内で製造しているので自国の総生産にカウントをします。

このような事例からダブルカウントになる可能性がありますので、現在では国内での生産に関しての数字になるのが現在の国際合意になり、国内総生産、GDPになります。

GDPの活用

GDPが昔は国民総生産といったように、その国の「力」を示す数字になります。
つまり、日本の経済成長は今年、日本の内閣府は1.7パーセントを目標にしていますが、この去年の数字が仮に500兆円であれば今年は508.5兆円にすることを目標にしているのです。企業でいえば売上をこのくらいにしますよ、という数字になります。

ところが、一般的には日本GDPはよく約500兆円と言われますが国際的な表記というのはドル建てになります。つまりこれにドル円相場の現在のレート110円台を掛けるのではなく円ドルレートの0.008ドル台のレートをかけて国際社会で発表するのが一般的ですよね。

たとえばアベノミクスというのは円安にして何の効果を狙ったかといえば簡単で日本の借金総額を減らす効果を狙ったのです。ドル建てでは、円安の方が借金は少なく見えますが円高だとどうしようもなく借金の総額が大きく見えるのです。だから安倍さんは円安に従ったのです。今は財政赤字の拡大もあまり顕著ではなくなったので円安方向に陰りが見えるのもその一因になります。

なぜ、円安になると株高傾向になるのか?

この円安効果によって、日本の資産は海外からみると割安に見えることもあり投資が促進されることが経済学の教科書には書かれていますが、株式市場ではこの円安効果によって日本株が割安に見える効果があります。

つまりドル建ての日経平均を見た場合、円安になればなるほど海外の投資家から割安に見えますのでより一層の買いが入ってくるという効果があります。
そして一番の要因はGDPの割合に占めるGDPは約15パーセントありますが、仮に総額を500兆円とすれば75兆円、日本は輸出で稼いでいることになります。

これが1パーセント円安を進めると勝手に輸出企業の利益が増えるということになります。つまりそれによって日本の稼ぐ金額がたった1パーセントで輸出企業の稼ぎが0.75兆円も年間増えるのです。それによって企業は時価総額があがります。そうすると株価は割安になり、買われるケースが増えるのです。

この2つの要因によって、株価は上昇しやすくなるのですが、前述のものに投資効果をはっきりと見定める数字がありませんが、輸出企業の利益は円安が1パーセント進むと、自動的に1パーセント増えるので自動的に円安になると買われるのです。
卵が先か、鶏が先かの結論が出ないわけではなく、株式市場の場合は円安が先に決定しなければ株高にはならないのです。

そして、ドル建ての日経平均というのは円安になると余計に安くなりますので、余計に買われる循環になるのです。

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この記事を書いた人
takesan
takesan
金融機関に10年以上勤務したのち、現在は投資家への助言等を行う。
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