ナンピンと買い下がりは違います~破滅への道~
ナンピンは失敗と心がけるべし
買った株が値下がりをしてしまった場合に誰もが考えるのがナンピンだと思います。
ナンピンとは持ち株が値下がりした場合に、同じ株を買い増しすることですが、平均購入単価が下がる代わりに持ち株が増えてしまうというリスクがあります。
しかも一回だけのナンピンならともかく二回三回と繰り返すと当初は予期しなかった大きなポジションになってしまい、リスクもそれに応じて増大します。
最初の買いが失敗したことでその負けを認めたくないがゆえにより大きな損失を招いてしまう。これがナンピンにおける最も大きな失敗例ですね。
買い下がりとナンピンは違う
ある程度の損失を覚悟のうえで下がっている銘柄を買い向かうのを買い下がりと言いますが、これはまだ下げ途中だということを意識した上で、ある程度の下値までは予想して順に買いを入れていきます。
計画的な買値の分散であり、買う金額も最初から決めているのでリスクも限定的です。
それに対してナンピンは通常予期せぬ下げに対して行うものであり、また買い増す金額も、平均購入単価を下げるためには当初の倍、そのまた倍と膨らんでいくことから、リスクの違いは明白です。
ナンピンはわかっていてもやってしまう
上記のことは説明されなくてもわかっている、という人が大半でしょう。でもやってしまうのです。
自分もそれで何度失敗したかわかりません。特に多いのはなんでもない普通の相場状況の時ですね。
全体が大きく下げる暴落相場の時は、下げに買い向かうのが危険だと肌で感じているので、うかつにはナンピンをしたりはしませんね。大きなニュースもない中である銘柄がストンと下げたとき、一応材料となるニュースを探したりはしますが、そういった材料も見当たらないため買いを入れたりします。
でも材料もないのに更に下げ続けるのでナンピンをします。通常このような場合はニュースに出ていない何らかの材料があったりするものです。
結果ナンピンをしても更に下げてしまい、大きな含み損を抱えることになったりします。それだけならまだしも、そこでそれまで表に出ていなかった悪材料が出た日には最悪です。
ナンピンには自主ルールを決めるべし
自分はトレード中、ナンピンは基本的に自分で禁止していました。
ナンピンをするくらいなら一回ロスカットして頭を冷やしてから再度買ったりしていました。
リスク管理が自分のトレードの持ち味でしたが、このおかげでかなりの損失を防げたはずです。誰もが陥りやすい罠だからこそ自主ルールが必要だと思ったのです。
このように心理的にハマリやすい罠には自主ルールが有効です。
人によってはいくつもルールを作る人がいますが、あまりルールを作りすぎるとトレードが窮屈になってしまいます。
自分はこのナンピンだけ自主ルールを守ってやっていましたが、他にも大きな罠はいろいろあるので、必要と思うならいろいろ作ってみるのもいいかもしれません。