株式の銘柄選び。それはビューティーコンテスト
株式投資で最初に悩むところがこの銘柄選びでしょう。
現在東証一部で2000弱、ジャスダックなどの新興市場、大証などの地方市場も合わせると4000程度の企業が株式を上場しています。
その中から1銘柄(もしくは数銘柄)選び出すわけですから当然ですね。
あなたの知っている企業はそれほど多くない
最初から全ての企業を調べて投資する人はまずいないでしょう。
一番多いのはトヨタやソニーなど自分が知っている企業の中から選び出すことだと思います。
でもあなたの知っている企業の数はどれくらいでしょう?おそらく100~200あればいいところだと思います。
試しに日経225の採用銘柄を全部見てみてください。
知らない企業がたくさんあると思います。
知っている企業から選んで投資をするのがダメというわけではありませんが、そのような企業はだいたい既に成長期の終わった超大手企業となっている場合が多く、大きな成長性は見込みにくいです。
つまり株価が急激に上昇する可能性は低いです。
スクリーニングで株を探す
投資のスタイルにもよりますが、割安な株を買い割高な株を売る、という投資手法があります。
株価の割安割高というのは決まったルールがあるわけではありませんが、一般的にはPERやPBRが高いか低いかで判断することが多いです。
これらの数値についてはランキングサイトなどがあるので、調べれば一覧で見ることができます。
PERとPBRについての説明はここでは省きますが、単純にこれらから割安と判断される株を買えばいいか、というとそうでもないです。
割安に放置されている株というのは、人気がないので割安になっているのであって、買ってもずっと割安のままということが多いです。
逆に割高の株の方が商いも多く株価がよく上がることが多かったりします。
株価に勢いがつきやすいのは成長性
ではどのような銘柄を選べばいいのか思考が行き止まりになってしまいますが、一番確実なのは大きな業績の伸びが期待できる銘柄です。
業績が伸びることはそれだけ株価の評価も高くなるので値上がりしやすく、また値上がりするという事実が人気を呼びより上がりやすくなります。
注意すべきなのは既に業績が伸びている銘柄です。
こういった銘柄は高い成長性が既に株価に織り込まれており、多少の好業績では株価が反応しなかったりします。
一つ例を挙げると、2015年11月に上場した郵政3社ですが、これは上場直後から人気を集め株価が大幅に上場しました。
上場時の株価が割安か割高かの議論はひとまずおいておいて、この3社が人気を集めた理由の一つに「民営化案件」というのがあります。
過去にも政府保有の公益法人が売り出されることは何度もありました。
JRやNTTなどがそうですね。
一般的に民営化案件とはそれまで経営に無駄が多かった公益法人が民営化されることで、財務内容や収益力が改善され、業績が大きく上向くきっかけとなってきました。
郵政3社にもそのような期待を持つのは当然のことで、今後実際に業績が向上するにつれ株価が上昇する可能性は高いと思います。
このように成長性というのは株式投資をするうえで重要なファクターであり、事業内容をよく把握しておくことが銘柄選びにおいて大事であるということです。
ディーリングとしての銘柄選び
企業の成長性などではなく、短期売買として銘柄を選ぶ場合には成長性などの業績は逆にあまり気にしないほうがいいでしょう。
日々の株価の変動は業績による要因よりも、その時々の市況により左右されることが多いです。株価が底を打ったとき真っ先に値上がりするのは、その時点でのテーマ株や、超優良の大企業等です。
それらはその都度変わるので、普段からより多くの銘柄を監視しておき、底打ちと判断した時点で素早く買いを入れる方法となります。
リーマンショックや東日本大震災の後にこういった銘柄を買っていれば、その後の利益も非常に大きくなったでしょう。
「株式投資は美人投票」という言葉がありますが、この言葉が示すのはいい銘柄だから株価が上がるのではなく、人気があるから株価が上がるのです。
自分が美人だと思うよりも多くの人が美人だと思うことが大事だということですね。