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金利と為替と株価の関係性

金利と為替と株価の関係性

投資の初心者にとっては、為替?金利?なぜ株価が関係するの?という疑問があると思いますので簡単におさらいしていきます。

為替と株価の関係性

まずは為替について簡単にふれておきます。
為替でよく言われる「円高・ドル安」とは、例えば1ドル=120円から110円になることです。

1ドルで日本円に換金できる金額が120円から110円になったわけですから、ドルの価値が下がっていますよね。
逆に120円で1ドルを交換していたところに、110円で交換できるようになったわけですから円の価値が上がっているとも考えられますね。
「円高は円の価値が上がる」=「ドル安はドルの価値が下がる」と覚えておくといいかもしれません。
「円安・ドル高」は、1ドル=120円から130円になるようなことで、「円高・ドル安」と逆の考え方です。

為替レートと株価の関係

では何故、為替が株価に影響してくるのでしょうか。

例えば、1ドル=120円から110円になると(円高・ドル安)、輸入関連の企業に有利になります。
それまで100ドル(12,000円)で仕入れていたものが、100ドル(11,000円)で仕入れることができる為です。

逆に、1ドル=120円から130円になると(円安・ドル高)、輸出関連の企業に有利になります。
それまで100ドル(12,000円)で売っていた商品が、100ドル(13,000円)で売れるようになる為です。

以上の理由で、円高になると輸入関連企業の株価が上がりやすく、円安になると輸出関連企業の株価が上がりやすいということになります。

輸入関連企業
食品、外食やエネルギーなど。
(例えば、マクドナルド、吉野家、東京電力などです。)

輸出関連企業
自動車や電気機器など。
(例えばトヨタ自動車、ホンダ、日産、ソニー、キヤノンなどです。)

金利と株価の関係性

一般的に、「金利が下がれば株価は上がり、金利が上がれば株価は下がる」と言われています。それは何故でしょうか?
その理由は以下のような原因からきています。

金利が上がると・・・

その1

預貯金などの利子が高くなります。ということは、株式から預金に乗り替える人の割合が増え、株価が下がります。

その2

会社は銀行から借り入れを行っています。その借入金の利息が上がりますので資金調達がしづらくなり、企業の発展を妨げる結果となります。また現在の支払利息の額も増えますので収益を減らすことにもなり、業績の悪化により株価が下がります。

金利が下がると・・・

その1

預貯金などの利子が低くなります。ということは、預金から株式に乗り替える人の割合が増え、株価が上がります。

その2

借入金の利息が減ります。企業も借り入れをし易くなり、発展の期待が出来るほか、現在抱えている借入金に対する利息も減るため収益の見通しが良くなり、株価が上がります。

関連用語解説

長期金利 = 1年以上の借入金の金利。10年物国債の利回りが基準となっています。

長期プライムレート = 銀行が企業に融資をする時の指標となるもの。

量的緩和 = 金融政策を「金利」から「資金の量」に切り替えて金融市場にお金をたくさん供給すること。お金がたくさん出回ると金利が下がり、結果的に企業の業績も良くなります。

公定歩合 = 日本銀行が、民間銀行に貸し出しを行う時の基準金利です。

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