ドル安になると儲かる株式とは?
ドル安というと対円レートに対しては当然、円高になります。
そうなると過去10年ほどの傾向から日経平均は下がることになります。
では日経から逃げ出してどこを買うのか、という命題を考えていきましょう。
上海合意とは?
上海合意の意味というのを株式投資している人もわかっていないケースが目立ちます。これは中国版プラザ合意と言われるようにドル安を意味しています。
プラザ合意というのは結局、アメリカの国力が低下をしたのにも関わらずドルが高いままであったので先進国が協調してドル売りを行った合意のことをプラザ合意というのですが、その中国版プラザ合意が2016年2月に上海で行われたのを上海合意というのです。
中国の為替相場制度を管理フロート制と一般的にはいいますが、中国政府が価格をコントロール下においていますので実質はドルの固定相場、つまりドルペッグ制度といっても過言ではないのです。
つまり、実質、中国人民元とアメリカドルは同じ変動幅であることになります。
つまり、アメリカドルが安くなれば中国人民元安になるのです。ですから、上海合意とは結局は国際協調の一環としてのドル安、人民元安の政策になるのです。
本来は中国を助ける協調なのですが、人民元とアメリカドルが実質ペッグをしているのでアメリカも通貨安の恩恵を被るのです。
通貨安の株が高くなる仕組み
日本でアベノミクスがスタートをしたときに、株価が上昇したのが円安の影響が一番大きいと思います。
なぜなら、円安ということは自国通貨安ですから日本円の価値は下がっていることになります。
つまり、外国人からみた日本の株式というのが大バーゲンセールになるので割安なものを買わない株式投資家に限らず一般の方であっても欲しいものであれば買います。
その上、金融緩和によってこれから景気が上昇傾向になっていくのがわかっているのですから儲かる話は投資家が大好きなのですから当然のように買います。
つまり通貨安の国というのは株価が上昇しやすいのは当然になります。
アメリカの株は買いか?
アメリカの景気は利上げを今度いつ行うのか?ということを全世界の投資家が気にしていることになります。
つまり、利上げをするということは景気が過熱をしているという意味になりますから当然、株価も上昇傾向になると思います。
その上に国際合意でドル安にすることは決定しているのですから、こういうチャンスにはアメリカの株を買うという方法もあります。
アメリカの株で狙う業種は?
やはり、アメリカで出遅れている銘柄となると製造業になります。
この製造業はアメリカの景気の足を引っ張っていた一因になりますが、ドル高が解消される見込みがあれば一気に業績が回復をする可能性があると思います。
また、アメリカは先進国の中で年齢層が一番若く、そして人口も先進国の中で唯一増えて行く国になります。
こういった状況を考えると住宅関連などは長期で狙いたい株式でもあります。