分散投資してますか?ポートフォリオ理論
分散投資とポートフォリオ
株式の分散投資の話で、必ずと言っていいほど出てくる言葉がポートフォリオという言葉です。
ポートフォリオとは、複数の株式を保有し、保有している株式全体で資産運用を考えることです。
そしてポートフォリオ理論とは、標準偏差や相関係数などを使った計算をし、もっとも「効率的な」各資産の保有割合を探すことにあります。
ここでいう「効率的な」という言葉は、リスク(資産の価格変動率)をできる限り減らし、その範囲でできるだけのリターンを得ようとすることを意味しています。
勘違いしてはいけないのが、ポートフォリオ理論の計算で出た結果が、最もリターンを得られると考えることです。
ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターン
結局投資というものは、ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンの関係にあります。
高いリターンを望むのであれば、リスクが高い投資をしなければいけないということになります。
「リスク」という言葉がいまいちなじみがないので説明しますが、金融の世界でいうリスクとは、価格の変動のことを言います。
「リスク」が高い投資というのは、価格が大きく変動している資産へ投資をすることをいい、ハイリスク・ハイリターンとは、価格変動が大きい資産へ投資をすることで、高いリターンを期待するということです。
勘違いしやすいのは「リスク」を「危険」という意味でとらえてしまい、「リスク」がある投資先といわれると、破たんしたり、なくなってしまう危険性があると感じてしまうことです。
実際にそういう意味で使われているケースもたまに見受けられますが、この点は理解しておいた方がいいと思います。
「リスク」が高い投資というのは、元本が0になってしまったり、失敗しやすいということとは、微妙に意味合いが違います。
むしろ、価格変動が気にならなければ、ハイリスクの金融商品を使うべきだと思います。
銘柄を分散すること
銘柄を分散することは、一般的にはリスクを減らすという効果を狙ったものと考えられています。
たしかに、銘柄を分散することでリスクを減らすことにつながります。
ですが、株式投資で銘柄を分散させる行為は、リスクを減らすのではなく、株式投資で大きな失敗をしないためと考えた方がいいように思います。
実際、株式投資で人より成功している人の多くは、銘柄数を投資信託のように何百という銘柄数で保有するのではなく、10~20程度とか、もしくは保有している割合が一部の銘柄に偏っているなど、集中投資をしている人が多いように思います。
ウォーレン・バフェットやジョージ・ソロスなどの有名な投資家にも一部の銘柄に偏った集中投資をする人が多いように感じます。
集中投資をした方が株式投資で大きな利益を得ることができる可能性があります。
しかし、集中投資は、選ぶ銘柄が少数なだけに、銘柄選択を間違えたり運が悪かったりすると、簡単に失敗するという欠点があります(リスクが高いとは少し意味合いが違う)。
ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンのように、成功する可能性は低いが・失敗する可能性が少ない、成功する可能性はあるが・失敗する可能性が高いという関係性がありそうです。
ここでの成功とは、平均的な数値より上であることを意味し、失敗とは、大損をしてしまうことを意味しています。