株式投資の資金管理とリスク管理
長く投資をしていく上で、資金管理とリスク管理は非常に重要な部分になります。
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自分なりのルールを決めておく
現在自分が持っている資金の中でいくらまで投資するのか(資金管理)、いくら儲かったら利益確定するのか、損失がいくらになったらロスカット(損切り)するのか(リスク管理)といった自分なりのルールをトレードを始める前に決めておくことが大事です。
長く投資をやっていると、以前やっていたことが間違いだなと思うことも少なくないと思いますので、その都度「自分ルール」を変えていくことになるでしょう。
スイングトレードでは自分の決めたルールに従い、分散投資を行いポジションをどんどん入れ替えていく事で、長期保有のリスクを回避しつつ油の乗っている銘柄に乗り換えていくという方法もあります。
また、全体相場の方向性が定かではない場合は、キャッシュをより多くすることです。
「休むも相場」です。分からないときは買わない、これが一番の資金管理です。
どの書籍にも目が痛くなる程「損きり」という言葉が登場します。
しかし、「いつかは騰がるだろう」「今は単なる押し目だろう」等と楽観的な考えで、これが出来ずに株を塩漬けにしてしまっている人が後を立たないのが現状です。
例えば、ロスカット額を1万円、利益確定額を10万円と決めておけば「1勝9敗」でも1万円の儲けが出ることになります。(大袈裟な数字に見えますが、スイングトレードならあってもおかしくない数字です。)
ザラ場の見れない人は、そこまでの厳密なリスク管理は出来ませんが証券会社によっては逆指値(ある値段を下回ったら売る等)が使えますので、それらを駆使するのもいいでしょう。
何度敗れても立ち上がる為に、リスク管理はしっかりと行いましょう。
人は損失確定を嫌がる
少し話は逸れますが、統計的なデータがあるわけではないですが、個人投資家の一般的な傾向として以下のものがあります。
すなわち、
1. 利食いは躊躇しない
2. ロスカット(損切り)はためらう
というものです。
これは利食いは利益を確定することであり、確定した瞬間に儲かったという気分になれるため、気持ちのいい方向に流れやすく、ロスカットは損を確定する行為であり、苦痛は先送りしたくなる、という心理的要素が働いているからと思われます。
含み益も含み損も確定益も確定損も同じ利益と損失なわけですから、実現したか含みかの違いで行動が変わるのは本来おかしいことですが、こういう傾向は昔から根強くあります。さて、あなたはどうでしょうか。
上記のような傾向の人は必ずと言っていいくらい、いずれ持ち株が含み損の銘柄しか残らない、という状況になります。
当然ですね、含み益の銘柄は売ってしまい含み損の銘柄を売らないとなると、利食いした資金で買った銘柄が含み損になるたびに、どんどん含み損の銘柄が増えていき、やがて身動きが取れなくなります。
株式投資では信念を持って持ち続けることと、売るにも売れず持ち続けることの意味はまるで違います。
また、身動きができなくなることで、新たな収益機会をみすみす見過ごすことにもなってしまい、非効率であることこのうえありません。
利益の設定金額
投資を続けていると、思うように利益を出せない苛立ちやあせりから見失いがちになるのが、利益の設定金額です。
普通に考えて、年間で10%から20%の利益があれば十分なはずですよね。
他人のブログなどを見て1日に何万円や何十万円を稼いでるからといって、自分を見失わないようにしましょう。
最初に損失をかかえてしまったので無理やり20%の利益を達成させるために急激に金額を増やすなどは論外です。
過去の損失についてはあきらめて、目の前の1日や1週間の目標金額を追いかけていくことが大切です。
以下は、初心にかえる意味でも見直しておきましょう。
資金100万円で年間20%の利益(20万円)を達成するためのプロセス
20万円 ÷ 12ヶ月 ÷ 20日 = 1日あたり830円の利益
1週間で4,000円の利益を達成できれば年利20%を達成することができます。
1ヶ月あたり16,000円を達成するためのプロセス
(1ヶ月で10回取引したと仮定)
1勝9敗で1勝の利益を伸ばし損失を抑えるモデル
含み損が2,000円になるとロスカット
34,000円 - 2,000×9 =+16,000円
3勝7敗で3勝の利益を伸ばし損失を抑えるモデル
含み損が3,000円になるとロスカット
12,300円×3 - 3,000×7 =+16,000円
5勝5敗の勝率イーブンを目指すモデル
含み損が4,000円になるとロスカット
7,200円×5 - 4,000×5 =+16,000円