スイングトレードの基礎

スイングトレードとは?

スイングトレードとは?

スイングトレードとは、数日間~数週間(数ヶ月)で売買を済ませてしまう短期売買のトレード方法です。

ちなみに数週間から数ヶ月に渡り、数銘柄のポジションを入れ替えながら売買していく方法をポジショントレードといったりもします。

スイングトレードでは、短期間で売買を完結させるため、ファンダメンタル分析(企業の業績や成長性などに投資すること)よりも、テクニカル分析(チャートや過去の株価の値動きを表した指標を参考に、買い時や売り時を探り投資すること)を重視していくことになります。

企業の業績・成長性が数日間の株価の値動きに関係してくるとは考えづらいというのが一般的だからです。

短期売買の種類

スイングトレードは短期売買に含まれます。
短期売買の「短期」という定義には人それぞれの考え方があると思いますが、ここでは一年以内に完了する取引を短期売買とします。
短期売買には買ってから売るまでの期間によりいくつかの種類に分かれます。

1. スキャルピング

スキャルピングとは株を勝って1円でも値上がりすれば売って利益を確定する方法です。
取引が完了するまでにかかる時間は数秒から数分程度です。もちろんこんな売買方法は一般の投資家にはほぼ不可能ですね。

これは主に証券ディーラーやデイトレーダーなど専用の取引ツールと複数の監視モニターを有する人たちが行う方法です。
いわば「薄利多売」的な取引方法であり、細かい利益でも積み上げれば大きくなります。

2. デイトレード

その名のとおり一日の間に取引を完了させる方法で、取引期間は数分から数時間です。
株式市場では、一日の中でも特に商いが多く値動きの激しいディーリング銘柄と呼ばれる銘柄がいくつかあったりします。

そういった銘柄には証券ディーラーやデイトレーダーといった人々も取引に参加するので、より取引が集中することになります。そのような銘柄は値動きが激しく売買も楽しいですが、予想外の値動きも多いので勝つのはとても難しいです。

3. スイングトレード

文頭で説明したとおり、通常数日から最大でも数ヶ月の期間保有し続ける取引です。
主に、相場のうねりを取りにいったり決算などの大きな材料を待つ方法です。

一般の投資家はこのスイングトレードが多いのではないでしょうか。
頻繁に株価をチェックする必要がなく、取引回数も多くないので売買手数料などのコストも少なくてすみます。
保有期間が長い分大きな利益を狙うことも出来る方法です。

短期売買の考え方

4_c6短期売買では基本的に企業の業績はほとんど関係ない取引になります。
相場の需給や思惑などを推測し参加者同士でお金を奪い合うゲームとも言えます。

一般的に短期売買の指標となるのはチャートと板です。

チャートからは値動きの傾向を、板(いくらで何株買う(売る)かの一覧表示)からは需給動向などを読み取ります。
もちろんそうは言ってもそれは株価を見てる人が経験から「こうなるだろう」と予測しているだけなので、全くのハズレであることも少なくないです。

大切なのは日々の脳トレ

スイングトレードを行う上で、大切になってくることは、

  • 日々のチャート分析を怠らない
  • 直感で取引しない(チャートやテクニカル指標などを役立てる)
  • 短期での相場観をやしなう

これにつきると思います。

例えば今後1週間の日経平均株価、あるいはあなたが目を付けている会社の株価の値動きを予想してみましょう。

日経平均が下がっているような時は、いくら良い株でもなかなか株価も上がってくれません。
はずれてもいいので「予測をたて、なぜそう思ったのか?」を考えること自体が重要で、これが後々、自身の大きな糧になることでしょう。
とにかく経験を積むことが一番大切ですが、これは自然と身についていくものだと思います。

株式の売買タイミング

買うタイミング

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スイングトレードだけでなく、投資全般に言えることですが、「安値で買って、高値で売る」ということは当たり前ですがとても重要なことですよね。
安値で買うといっても、「高値覚えの高値掴み」という言葉があるように、急落したから買うという売買方針では、実は大幅下落の序章だったということもありえます。
これは落ちるナイフを掴むようなもので、大やけどする事になりかねませんので注意が必要です。

買うタイミング、売るタイミングともに重要ですが、売るタイミングは自分のルールに従うとして、買うタイミングについていくつかの基本的方法を紹介しましょう。

連動銘柄を探す

多くの銘柄は他の銘柄と同じような値動きをしているということが投資を続けていくうちに分かってくると思います。
例えば、同じ業種内の他銘柄と連動していたり、仕手銘柄同士、直近IPO同士など、探せば結構あるものです。

連動銘柄を監視しておいて、その中で出遅れている株を狙うという方法があります。

テクニカル分析(指標)を使う

テクニカル分析といって、過去の値動きのパターンから、現在の株価が買われすぎなのか、売られすぎなのかなどを表す指標があります。
例えば、指標で代表的なRSI(売られすぎ、買われすぎを測る指標)があります。
書籍等では20%以上は売り、30%以下は買いなどとありますが、自分なりに精度を高めるため20%になったら買うなどの基準を決めておくのもいいでしょう。

他にも、ボリンジャーバンドやRCI、ウィリアム%Rなど、様々な指標を使って「買い時」、「売り時」を探りましょう。
こういった指標もまた、買うタイミングの手助けをしてくれます。

値動きの波を読む

銘柄には、その銘柄特有の一定の値動きをしていることがあると言われています。
同じ銘柄を長く取引していると勝率が多少なりとも上がるのは、知らずとその銘柄の値動きの癖を把握していっているからかもしれません。

たくさんの銘柄を把握する必要はありません。少ない銘柄でも毎日の日中足チャートを頭に叩き込んでいくことで買うタイミングが掴めてくると思います。
場中に値動きを監視できない人でも、これは実践する価値があるかと思います。

売るタイミング

買った株をいつ売るか、これは簡単には答えの出ない難しいテーマですね。
含み益になれば、その利益を確定したいという欲求と、もっと上がるのではないかという欲望がせめぎ合い、含み損になれば、損失は確定したくない、でも放置すれば更に損をするかもという不安に苛まれます。

持ち株を売るということは、それ以上の利益を見込めない、ないしはそれ以上持ち続けると損をする、と考えたところで決断するのが普通ですが、もちろんそんな簡単に判断はできないのも普通です。

では、20%値上がりしたら売る、10%値下がりしたら売る、と決めておくのはどうでしょうか?
これも迷いを捨てるための1つの方法です。ただし、相場はあなたの持ち株の状況により動いているわけではないので、あくまでも相場の状況を見て判断することも重要になってきます。

常に資金の効率を考える

時間軸を考慮する

スイングトレードにおいての投資家の売買行為には、

  • ロスカットラインへ下がったので、撤退した。
  • 利益確定額へ到達したので利益確定した。

と、おおまかには2種類ですが、

一番肝心なのは、値動きが横ばいでどちらにも動かなかった場合の行動です。

短期投資の場合、「資金を寝かせるリスク」も考慮にいれなければなりません。

短期で値上り(値下がり)を期待して売買したのに、動かなかったということは、思惑を外したということになるのです。

時間軸とはスイングトレードを行ううえで、どのくらいの時間のスパンなのか、つまり1日とか2日なのか、それとも1週間なのか、あるいは1ヶ月以上のスパンなのかといったことを指します。

スイングトレードにおける投資思考は数日~数週間スパンがメインなので、そのスパンを経過しても値動きの無い銘柄は見限って、他へ乗り換えることも大切です。

今一番期待できる銘柄に投資をする

今持っている株が含み益であろうが含み損であろうが、実はそんなことはどうでもいいのです。
株式投資で一番大事なことは、自分が今一番期待できる銘柄に投資をすることです。

既に持っている銘柄が含み損だった場合、自分の見通しが外れたわけですから、それまでの期待を引っ張り続けることに意味はありません。
もし、目の前に投資したい銘柄が現れたら、期待の外れた銘柄から外していくのが道理です。含み益の銘柄は利益の大小はともかく期待はあたっているわけですからまだ上がるかもしれず、あえて外す必要はありません。

つまり上記の投資行動とは真逆の行動を取ったほうがいいということですね。
少ない資金を効率的に動かしていくにはこのようなやり方がいいと思います。

ロスカットというのは何度もやっていると、普通のこととなり、やがて苦痛を感じなくなっていきますので、そうなってくれば一つ上級者に近づいたということになります。

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