スイングトレードの基礎
ギャン理論の運用ルールまとめ
ギャン理論とは
ギャン理論とは、ウィリアム・ギャンによって導かれたテクニカル分析の総体系で、彼自身による集大成であるといえます。
ギャンは、その独特なテクニカル分析と運用ルールによって成功をおさめました。
参考までにこの運用ルールを見ておきましょう。
ギャン理論の参考になる運用ルール
- 資金は10等分し、1回の取引に資金の10分の1以上のリスクは決してとらない。
- ストップ・ロス・オーダー(逆指し値注文)を使うこと。取引にあたっては常に3~5ポント差でストップ・ロス・オーダーを置いてボジションを守ること。
- 過剰な売買は決してしない。これをすることは資金運用の原則に反することになる。
- 儲けを損失に変えない。3ポイント以上の含みができれば、利益を失わないようにストップ・ロス・オーダーを近づけること。
- トレンドに逆らわない。自分のチャート(とルール)に従って相場のトレンドに確信がもてない時は売買しない。
- 疑わしい時は手仕舞い、取引をしない。「売るべし、買うべし、休むべし」トレンドが明確でない時は売買しない。
- 活発な銘柄(市場)のみを取引する。動きが鈍く、活気のない銘柄(市場)には手を出さない。
- リスクの均等分散。できれば四つか五つの銘柄(2種か3種の商品)を取引する。資金全部を1銘柄(商品)に集中させることは避ける。
- 指し値をしてはならないし、売買の価格を固定してはならない。成り行きで売買すること。
- 十分な理由なしで手仕舞わない。利益を守るには、ストップ・ロス・オーダーでフォローする。
- 実現益は蓄積せよ。連続して取引に成功したら、一部は温存し口座に入れ、緊急時やパニック時にだけ使うこと。
- 配当目当てで株を買わない。小掬い商いはしない。
- 難平をしない。難平はトレーダーの最大の誤りである。建玉法は大きく分けて「利乗せ」と「難平」とがある。
- 追加建玉をするのは相場が有利に動いている時に限定する(利乗せ)。
- 我慢できないというだけで相場から逃げない。また、待ちきれなくなったというだけで手を出さない。
- 小さな儲けと大きな損は避ける。
- 建玉と同時にストップ・ロス・オーダーを出し、これをキャンセルしない。
- あまり頻繁に売買しない。のべつ幕なしに売買を重ねると判断が変わることが増え、トレンドを見誤る可能性が高まる。
- 買いをいとわないのと同様に、空売りをいとわないこと。トレンドに追随し、儲けることを目的とする。
- 安いというだけで買ってはならないし、高いというだけで売ってはならない。
- ピラミッディング(乗せ商い)のタイミングに注意する。株式(商品)が非常に活発になり抵抗線を抜けるのを待ってから買い増しし、支持線を割るまで待ってから売り増しする。
- 上げ相場の場合、あげるほど小さな枚数で買い増ししていく。
- 買い場でピラミッディングをするときは発行済株数の少ない銘柄を選び、空売りの時は発行済株数の多い銘柄を選ぶ。
- 買いのピラミッディングをするには強力な上昇トレンドを示す銘柄(商品)を選び、売りのピラミッディングをするには明確な下降トレンドを示す銘柄(商品)を選ぶ。
- ヘッジは決してしない。ある銘柄(商品)を買い建てしていてその価格が下がり始めた時、これをヘッジしようとして別の銘柄(商品)を空売りしてはいけない。この場合は相場から手を引いて損を確定し、次の機会を待つ。
- 十分な理由なしにポジションを変えないこと。取引する場合は十分な理由に基づくか、または明確な計画(ルール)によること。また、相場のトレンドが変わる明白な微候なしには手を引かない。
- 長期間成功し儲けた後で取引量を増やすことは避ける。いかに調子がよくても満玉を張ってはならない。
- 相場が天底となるときを当て推量してはならない。天底は相場が明らかにする。明確なルールに従うことで、相場をすることができる。
- 自分よりも相場を知らない人の助言に従ってはならない。相場で成功するには、自分で研究し、自分なりの意見をもたなければならない。
- 損が出た後では取引量を縮めよ。もし3回連続で損をしたなら、取引量を減らし、残っている元手の10分の1のリスクだけを取る。
- 間違えて入るのをさけるのと同じく、間違えて手仕舞うことも避ける。