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理論株価の計算方法 妥当株価の検討

理論株価の計算方法 妥当株価の検討

PERやPBRで投資の判断をするのは、ココを覗いて頂いている方には常識となっているでしょう。

ここではお互いの指標をバランスよく混ぜ合わせて株価を判断する場合の計算方法を紹介します。

株価が割高か割安かの計算方法

理論株価の計算方法は様々ですが、この計算方法は成長性に重点を置いた株価計算です。

これは日本株計量分析の第1人者である日下邦弘氏が考案した大変使い勝手の良い方法です。

1. PERとPBRの両方の要素を半々に取り入た計算方法

・用意する数値
BPS(1株当たりの純資産)
EPS(1株当たりの利益)

・計算方法
BPS+(今期予想EPS×10)

計算例 【四季報より武田薬品工業(4502)の数値を抜粋】

BPS 2483.7
今期予想EPS 348.6

2483.7+(348.6×10)=5970円

2. PERとPBRの両方の要素と、さらに企業の成長率を加味した計算方法

・用意する数値
今期予想EPS
来期予想EPS
前期売上高
来期売上高予想

・計算方法
BPS+今期予想EPS+来期予想EPS+来期予想EPS×(売上成長率+売上成長率の2乗+売上成長率の3乗+売上成長率の4乗)

計算例 【四季報より武田薬品工業(4502)の数値を抜粋】

BPS 2483.7
今期予想EPS 348.6
来期予想EPS 363
前期売上高   1,122,960百万円
来期売上高予想 1,235,000百万円

まずは売上成長率を計算します。1,235,000÷1,122,960=1.0997
2年での売上高成長率がおおよそ10%なので、1年間での成長率は5%となります。

2483.7+348.6+363+363×(1.05+1.05の2乗+1.05の3乗+1.05の4乗)=4838円

結論

成長率を加味すると、1の方法よりも計算株価が低くなりました。
売上伸び率を加えることで、投資先としては買える水準にないことがわかります。
このようにざっくりと計算する方法を覚えておくと便利ですよ。

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